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つかつく砂吐き推進委員です。ヨロシクお願いいたします。

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専務と私~罪と罰~

×××前



会議から戻ると、またしてもあのボケボケ女の姿が見当たらねぇ。
「西田」
「お時間、20分程でしたら大丈夫です」
わかってきたじゃねーか。
昨日は総務で、午前中は秘書室だったから・・・・・営業部あたりか。
俺もわかってきたじゃねーか。
別にわかりたくもねーけどよ!

牧野は毎日忙しい。
もともとお人好しでお節介で世話焼き体質。
暇さえありゃ社内をパトロール(としか思えねぇ)して、手伝う隙を探してる。
『だって専務室いてもやることないんだもん』
あるじゃねーか。
俺を癒すとか。

牧野はババァの管轄だから、それなりに課題とか仕事とかも与えられてるらしいが。
それもいつの間にか終わらせて。
どっかからか分捕って来た打ち込みなんかをしてる時もあるが、
時間があれば大抵どっかに入り込んでなんかしてる。
前の会社で事務関係からPC関係から金の管理まで、
アイツの言うところによると『机の上のシゴト』?全部一人でやってたとかいうのも悪りぃ。
ヘンに有能で、いつの間にか各部署のヤツらも
牧野が回ってくんのを待ってるような気配。
っつーのは西田が言ってたから間違いねぇ。

ムカつく。

『困っている人はいないかな~』
って、なんとかパンマンかっつーの!
お前は俺のもんなんだよ!
俺の女で俺の秘書だろ。
それなのに俺を置いてどっか行ってんじゃねぇ、ボケ女。

営業部のドアから中を覗くと、やっぱ居た。
キャーとか女子社員が色めきたつ中、あいつだけ顔も上げねぇし。
なんか、他人のデスクに座って、まるでここの一員みたいにPC打ち込んでいやがる。
溶け込んでんじゃねーよ!
「牧野!」
戸口から呼ぶと、目線は画面に向けたまま、こっちを見もしねぇで
「は~い~」
とか間の抜けた返事をする。
手は止まらず、恐ろしい速さでキーボードを叩く音が聞こえる。
代わりに飛んできたのが、一番奥に座ってた営業部長。
「すいません、専務!すぐにお返しします。牧野君!牧野くん!」
「はーい・・・と・・・できた!」
隣の女になんか言ってる牧野を待ってると、営業部長が
「欠勤が2名出たので助かりました。申し訳ありませんでした」
と、頭を下げて言ってきた。
「いや、別にいい。社長の許可もあるし」
正直俺は面白くねーけど。
「牧野、早く来い!」
わかったわかった、とか言いながら、やっとこっちに来たボケボケ女の手の中に小さな箱。
「なんだそれ」
「もらったの。知ってる?仙台銘菓萩の月。すっっっっっごくおいしいんだよー!」
満面の笑顔がこっちにも感染って、思わず苦笑がこぼれる。
アリンコめ。
ザワッとオフィスの空気が動いた。
「なに?」
「さーな・・・行くぞ」



2人が行った後の女子社員たち。
「見た~?専務の顔~!」
「見た見た~!は~・・・やられる~」
「あの優しい顔ったら、ねぇ~?」
「やばい!やばいよね~!あ~もうシゴト手に付かない」
「専務って、絶対牧野さんの事好きだよね」
「バレバレだよね、明らかに態度違うもんねぇ」
「でも牧野さん、気づいてないっぽいよ。この前、
高校の先輩だから気が置けないだけなんですって言ってたもん」
「え~?あれ気付かないって・・・あははちょっとありえない」
「鈍感?」
「鈍感?」
「ぷっ、牧野さんっぽい」
「専務カワイソ~」
くすくす笑った声は、とても温かく響いた。

「さ、じゃ、仕事再開しよ」
「いいもん見たしね!」



専務室に向かい合って西田の執務室がある。
そこへ入っていく牧野について行こうとしたら、ぎゅうぎゅう押し出された。
「ちょっと何でついてくんのよ!」
「悪りぃのかよ!」
「ジャマ!西田さんとスケジュールの確認するから!」
「邪魔って何だ、てめ・・・」
目の前でバンと閉まるドア。
くっそバカ女!
仕方なく専務室に戻る。
デスクの前に立ち、書類に目を通していると牧野が入ってくる。
こっちに来ながら
「スケジュールの変更なしです。もうすぐ柴崎重工の
社長がお見えですから、打ち合わせの後、会食に向かってください。
それで今日の業務は終わりです」
「わかった。お前どーすんの?定時で帰れんのか?」
「うん、今日は桜子とシゲルさんとご飯食べに行くの」
「ふーん」
すぐそばまで寄って来た牧野を腕の中に閉じ込める。
「道明寺!セクハラ!」
キッと睨んでくるけど全然怖くねーよ。
むしろカワイイつーか。
「なあ、牧野。キスしよ?」
「ぜぇったいダメ」
答えはいつも同じだから。
無視して唇を落とす。
「んー!!んー!」
うるせえ。
何度も濃厚なキスを繰り返すと、牧野の身体がやわらかくなっていく。
この感触が好きだ。

なかなか離せないまま長いキスを味わっていると、牧野のデスクから電話の音。
途端にハッと正気づいて、俺を突き飛ばしやがった。
「は、はい。専務室、牧野です。・・・・はい。・・・・・はい、すぐに参ります」
電話を切って
「柴崎社長のお迎えに行って参ります!」
飛び出して行った。
喉の奥で笑って親指で唇をぬぐう。
『あんたがヘンな事してくるから!』
口紅を、落ちないヤツにしたんだと文句を言う顔を思い出して。


「父が体調を崩しまして・・・」
名刺と共に自己紹介する女。
「代理で参りました。常務の柴崎陽子です」
父から指示をもらっています、との言葉通り、仕事の方は特に問題なかったが。
ただ、この女を案内してきた時の牧野の様子がおかしかった。
さっきまであれだけ元気に、生き生きとしてたヤツが肩を強張らせて。
凶悪な表情で。

何があった?
今は閉じられている、控室を窺う。
社を出る段になって、そのドアを開いたら、牧野は何か言いたげな顔をして、それから
「お疲れさまです。お車、玄関に着けてあります」
と、目を伏せた。
怪しすぎ・・・
すっげぇ気になったが、他人の前で問い詰めることもできず、社を後にした。

キツイ香水の匂いが気持ち悪りぃ。
向かいに座って、ひっきりなしに話しかけてくる女の話を聞いてるふりしながら牧野を思う。
最後の何か言いたげな表情。
気になって仕方ねぇ。
しっかしこの女ウルセェな、喋りすぎ。
仕事だと思えば我慢できるが。
もともと俺は、知らない人間と同席したりとか話したりとか触られたりとかが大嫌いで。
それでも最近はだいぶ慣れた。
が、この女。
サバサバしてんのか無神経なのかわからねぇ。
メシ喰った後で
「私、今日は、父から道明寺さんをオトしてくるようにと言われてきました」
と、きやがった。
「どうですか」
何がだよ。
イミわかんねぇ。
どうなってんだ、お前ら親子の頭ん中。
返事しねーで黙ってると、口を休めることなくべらべら喋りまくって。
騒音に、イラつく。
しょうがなく
「好きな女がいるので」
っつったら
「知ってます。あの秘書の方ですよね」
あっさり返事された。
「お付き合いされてるんですよね。知ってます。
でも、こういうのは早い者勝ちっていう訳でもないですしー。
一回チャンスをもらえませんか?私、道明寺さんにずっと憧れてたんです。
もしかしたら私との方が合うかもしれませんし」
・・・・・頭おかしーんじゃねぇの、この女。
無神経の方で決定だ。
無言で席を立った背中に声がかかった。
「あの秘書に方にも了承得ましたよ。特に抗議もされなかったから、いいんじゃないですか」
「・・・・んだと」
殺意を込めて振り返る。
テーブルを回り込んで、女の襟首引っ掴んで睨みつける。
「お前の父親に言っとけ。今度てめぇの娘を見かけたら、ブッ殺してイヌに喰わせてやるってな!」
低く唸ると、女は真っ青になって動かなくなった。
金輪際、見ることはねぇだろうクソ女の顔を、記憶から抹消しながら店を出る。
社を出る時の牧野の顔が、ぐるぐると頭を回った。



            後編へ


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コメント
焼きもち?
う!
でましたねぇ・・・香水つけた狸女。
つくしちゃんに宣戦布告してからなんて。
ひと波乱ありそうで?

でも、焼きもちやいてる?
ヘンな顔?
司くんってば、腹をたてるのは分かるけど。
喜ぼうよ!
でもって、早く 誤解(何もないけど・・・)を解いて今晩もラブラブ直行!~~~ですよね?


これって、続きありますよねぇ?
楽しみにしてます♪
2009/09/04(金) 11:07 | URL | ちふゆ #-[ 編集]
ちふゆさま
いつもお寄りいただいてありがとうございます。
ちょっと長かったのでちょん切っちゃいました。
スイマセン。
やっと2人が社内から出てきました…って、オフィスラブ目標だったじゃん。
あれ?
2009/09/04(金) 14:49 | URL | とば #-[ 編集]
すったもんだ
コンチハー!!

この女相当自身あったのかね
つくしに宣戦布告したりして
父ちゃんの具合が悪いってのも怪しいもんだ

仕事だって思って我慢してた司
最後はやっぱり爆発
しかもつくしも知ってるとなると
こんくらいで済んでラッキーてもんだよ
あの女

さて、つくしはどうしてる?
一人で考え込んでドツボにはまってるかなぁv-390
きれいでお金持ちの女の人出てくると
すぐ比べて凹むから・・・。

司、俺のこと信じらんねぇのか・・・
的なこと言って怒るのかv-359
優しく慰めるのかe-446
どっちにしてもケンカになって
仲直りしてイチャコラするまで
すったもんだありそう。。。ですよね。

では、また・・・e-463
2009/09/04(金) 15:00 | URL | magenta #-[ 編集]
magentaさま
こんにちは。
いつも寄ってくださってありがとうございます。
やな女出てきました(笑)
もう退場しましたが。
実際どうなんでしょうね、坊ちゃんのモテ度。
いえ、確かにモッテモテだとは思うんですけど、じっさいアプローチする人って少ないんじゃないかなぁ。
だってコワいんだもん。
2009/09/04(金) 16:42 | URL | とば #-[ 編集]
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