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つかつく砂吐き推進委員です。ヨロシクお願いいたします。

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復讐の女神 2

言いきった牧野は仁王立ちから、またキレイな立ち姿に戻った。
そして柴崎を見上げる
「あたしの用事は済んだよ?あんたは?」
というと、男がぺこりと頭を下げた。
「道明寺さん、帰国されたばかりでまだご存じないと思うんですが、
うちと道明寺さんの合同のプロジェクトがあって。私が担当なのでよろしくお願いします」
それだけ言うとにっこり会釈して、2人は去って行った。

話し声が聞こえる。
「な~、牧野。帰りホテル寄らね?」
「行かないよ、ばか」




・・・・・・ホテルって・・・・


何が何だかわからねぇ。
牧野、復讐ならもう果たしてる。
お前に触れることもできねーで。
さぞかし恨んでんだろ、キッツイ目で睨まれて。
他の男にエスコートされる姿見せつけられて。
あげくの果てにホテルってか。

ズタズタだ。もう。


「司、この3年間の状況、知りたいだろ」
「知りたくねーよ」
牧野が、悲しんでた事なんて。
「知っといた方がいいよ。これからも牧野と顔合わせるんだしさ、地雷踏みたくないだろ?」
「パーティー終わったらお前の部屋に行くから」
なぜか3人は顔を見合せて、くくくと笑った。



俺が勝手に別れた後、牧野は必死で連絡を取ろうとしていたらしい。
だが何をしても連絡が取れず、類たちに頼んでもダメで、どうしようもなかった。
すげー落ち込んでたらしい。
「スゲー痩せちゃってさ、死んじまうかと思ったぜ」
あきらの言葉がぐりぐりと俺の胸をえぐる。
「それが1か月くらい続いたかな。ある日突然イカり出してよ」
「『あいつが悪いのに、あたしがこんなに落ち込んでるのはおかしい!』っつって」
「『もう一回、アイツに会って、惚れさせてやる!そんで、弄んでボロボロにして、捨ててやる!』
だっけ?はははっ、お前、弄ばれて捨てられるらしいぞ」
「あとはこうだ『あいつに復讐するためならどんな卑怯な手だって使うんだから!
西門さん!美作さん!花沢類!協力してよねっ!!』くっくっく・・・・
・・・卑怯な手を・・・っつーから経済制裁でも頼むのかと思ったら
『あたしを立派なレディーに仕立ててください!』って。司お前、その考えってわかる?」
「俺はあいつのカッとんだ考えがわかった事なんて一度もねーよ」
「だよな~」
「ははははは」
そんな資格はないと思いながらも、低く洩れる笑いがおさえらんねー。

なんて・・・。

強い女。

「わかるよ、俺は。牧野さ、気にしてないようで結構自分が庶民だって
言うの気にしてたからね。司と戦うために、
レベルあげないとダメだと思ったんだよ」
「レベルあげって、RPGかよ」
「そんでお前ら、牧野の望み通りにしてやったんか」
「やったやった」
「だって牧野、お前に復讐するって決めてから、やたらイキイキしてたんだぜ。ははは」
「はははじゃねーよ・・・」
呆れて天を仰いだ俺は、一番気になっていることを聞いてみた。
「あの柴崎ってヤツは?」
「気になるよな~?」
総二郎がニヤニヤ笑いながら覗き込んでくる。

うぜぇ。

パンチを繰り出したら軽く避けて
「あいつは牧野の同期。柴崎物産のジュニアだ。学生時代から牧野にべったり」
「気の強い女が大好きなんだとよ」
「何か、最初付き合えってかなりしつこかったみたいだけど、今ってどうなんだろうね」
「わかんねーな。ははは」
「なんたってずっと一緒だからなー。あぶねーな、ははは」
「んだよそれ。あいつそんな奴の秘書なんかよ・・・・一体なんで」
「そりゃ、お前に復讐するためじゃねーの?」
「復讐のためなら手段は選らばねーのがポリシーだし」
「柴崎物産の専務の秘書してれば、お前が日本に帰ってきた時会う機会もあるし」
実際会ったろ?
「・・・・何なんだよ・・・わけわかんねー・・・」
頭を抱えた俺にあきらがいった。
「ところで、お前は何やってた訳。3年も俺たちシカトして」



ぽつりぽつりと、話した。
傷はまだ生々しくて、心臓をちぎってるみて―な感じがした。
こいつらに話してると、あの時はどうしようもないと思ってたことが、
本当は違う道があったように思えてきて、たまらなく辛かった。
あったのかよ。
手を離さないで歩いていく道が。
牧野を泣かさない方法が。


「お前さぁ、思ったより普通だな。いや、牧野と別れちまったから、
もう手のつけられないほど凶暴になってるかと思ってたからな、
ほら、牧野が漁村行った時とかみてーに」
「1年くれぇ、荒れた。んで、ねーちゃんにぶちのめされた」
「ひゅー。さっすがねーちゃん」
「牧野に顔向けできねーよ―な生き方はするなって言われた」
「なんだよ結局牧野かよ」
3人が苦笑するのを聞きながら、頭の中は牧野でいっぱいだった。

牧野

ちくしょう、こんなになってもまだ

好きで好きで好きで・・・たまんねぇよ。




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