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つかつく砂吐き推進委員です。ヨロシクお願いいたします。

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専務と私~アラブの王子様 3 ~




しばらく経った頃。


カチャ


小さく音をたてて、専務室のドアが開いた。
司の長身が中から出てきて、静まりかえった通路をエレベーターに向かって歩き出す。
その早い歩調が、3つ目のドアの前に差しかかった時、いきなりドアが開いた。

「うおっ!」

腕をグイと引っ張られ、不意をつかれて部屋の中に引き込まれる。
「・・・てめっ」
誰だ!と
よろけた体勢を立て直し、振り返りざまにギリ・・・と睨みつけると、そこには後ろ手にドアを閉めたつくしがいた。

ガチャ

つくしの背中で、ドアがロックされた。


「また逃げ出して来たのかよ」
睨みあげる、大きな瞳と目を合わせ、司はふ、と笑った。

「俺、これから会議なんだけど?」
「知ってるよ。朝にスケジュール確認したの、あたしでしょ」
「だな」
司は、ドアに向けていた身体を半分振り返らせ、部屋の中を見回した。
そして
「野田は?」
この執務室を使用している、統括部長の名前を上げた。
「週末まで、出張」
「へー・・・で?大事な会議に向かう俺を、こんなところに引っ張り込んで何する気だ?俺を閉じ込めて、足止めして、会議に出席するヤツら全員に迷惑かけようって?」
「そ、そういう言い方はずるいっ!だって、道明寺が、全然話聞こうとしないから!」


そういった後、つくしは一旦言葉を止めた。
そして、視線を強くすると、司を真っ直ぐに見て言った。

「道明寺、秘書室に電話して。あたしを専務室に戻すように言って」


「そうしないと、ここから出さないって?」
「そうだよ。あんたが人の迷惑顧みないなら、あたしだって勝手にする。どんな手段使ったって、あんたの言うなりになんかなんないんだから。だって、間違ってるのはあんただもん!」
「・・・クッ」


ゆらり、と司の長身が揺れた。
びくり、とつくしが反応する。
閉じ込めたと言っても、力で司に叶う訳がない。
司が本気になったら、つくしなんてひょいと除けられ簡単に出て行ってしまうだろう。
ドアのノブを握った手に力が入る。



ほんの一歩で、司はつくしの目の前に立った。
そして軽く屈んで、つくしの背中に隠れたドアノブに手を伸ばしてくる。
「駄目!道明寺。言ったじゃん。秘書室に電話・・・え?」
つくしは、途中で言葉を止めた。
ドアノブを掴む両手が、その上からぎゅっと掴まれたのだ。
「・・・・え」
反射的に顔を上げたら目の前に、整った美貌があった。
それが、くっと傾き、距離をゼロにしようと近づいてくる。


「やっ!」
つくしが身を捩ろうともがいても、後ろ手に拘束された形になった身体は、ほんの僅かしか動かない。
「やだ、やっ!やめて道明寺」
背けた細い顎を、追いかけてきた大きな手が、がしりと掴んだ。
そして強引に上を向かせ、角度を作ると、
「道明寺!道明・・・っ!」
咬みつくようにキスしてきた。


両手は後ろで掴まれて、密着してきた大きな身体にドアに押しつけられるように固定されて、蹴りあげようにも長い足がつくしの膝を割って動けなくする。
抵抗の言葉を上げる暇もなく口は塞がれ、舌が強引に唇を割り入ってきた。


わざとみたいにくちくちと音をたてる舌が、つくしに絡みつく。
無理矢理角度を作らされた顔が、逃げたそうに揺れる度に、執拗に愛撫を繰り返し、時おり上がる小さな呻きさえも呑み込んでいく。
その度に、強張るつくしの身体から力が抜けていく。

小さな抵抗すら思うさま味わった後に、司はドアノブごと掴んでいたつくしの手を離した。
「・・・は・・・」
同時に離した唇を、乱れたつくしの吐息がくすぐる。


「せっかく、さっきは我慢してやったっつーのに」
サラリとした感触の髪を、唇で掻き分けて耳朶を噛む。
そのまま、耳殻を軽く舐め上げて司は低く呟いた。

「お前、自分が何してっかわかってんの?」
つくしの顔を覗き込む。
重たげに持ち上げた睫毛の下からは、潤んだ真っ黒な瞳が現れた。

ドクン・・・と、全身が脈を打った。
もっともっと、もっと欲しいと細胞がざわめきだす。



 触れたい

欲求のままに細い首筋に唇を埋め、愛撫していく。
ブラウスの裾から中に入った右手が、上気した肌を撫で上げていった。



「信じられねーよ、牧野」
「や・・・イヤ・・・っん」
「こんな、自分からオトコと2人っきりになって、ドアに鍵まで掛けて」
「だっ・・・だって、こうでもしなきゃ、あんたと話せ・・・っあ・・・や、やめてってば。手、どけて」
「無防備にも程があるっつってんだよ」
「む、無防備ってあんた相手に・・・っダメ、触らな・・・う」

司は顔を上げて、再びつくしの口を塞いだ。
こんなに潤んだ目をしておきながら、嫌だのダメだのと、まったく腹が立つ。
誰のせいだよ、こんな事になってんのは。
くそ、めちゃくちゃカワイイ顔しやがって。

甘い口腔の中で舌を絡め、吐息を吸い上げるごとに、つくしの身体から力が抜けていく。
細い指が縋るように司の腕に這い、震えながらしがみついてきた。


「わーわー騒いで抵抗したって、キスひとつですぐ大人しくなって、目ぇ潤ませて気持ち良さそうにするくせに」
唇を触れさせたまま、甘く責める。
「だから、他のオトコと2人きりになんか、させらんねーっつーんだよ」


つくしは霞んだ思考の中、司が何を言っているのか理解しようと、懸命に司を見た。
焦点の合わない視界の中、司と目が合う。
視線が 絡みついてくる。


「・・・道・・明寺・・・・?」

まさか、と、口に出す前に、司が覆い被さってきた。
ブラウスの中で彷徨っていた長い指が、レースを引っ掛けて引き下ろした。
もう片方の手が、スカートをたくしあげながら中に入ってきた。


「・・・!道明寺、ウソ、やっ・・・」

意味のある言葉を口に出せたのはそれまで。

あとは巻きこまれて溶ける。
彼の熱情に、言葉も身体も思考もなにもかも全部溶かされる。








「・・・ん・・・!・・・ぁ・・・っ」
なにもわからなくなるまで、数分もかからなかった。
何度も、声にならない声を上げさせられて、喉が苦しい。
「・・・やっ・・あ!・・・・っ!!」
びくびくと、つくしの背が数回反る。
それを合図にしたように、ちゅ・・・くち・・と、微かな音をたてて、唇が解放された。

不規則な呼吸に、泣き声じみた喘ぎが混じる。
くったりと力を失った身体は、既に司の腕だけで支えられている。


「いいか、もうちょろちょろ出てくんな。秘書室で大人しくしてろよ」
細かく震えながら、息も整わずに司に凭れるつくしは、反応も出来ずただ言われるままだ。
その上気した頬に唇を滑らせながら、司は低く囁いた。

「もし今度、顔を見たら、そこがどこだろうと誰が見ていようと」











「この続き、してやっからな」


そして落ちるほどに大きく見開かれた瞳に、くつくつとした笑い声を漏らすと、つくしをそっと離していく。
支えを失ったつくしは、そのまま、壁に凭れてずるずると沈んでいった。
司はそれを見て満足げに笑うと、部屋を出て行った。







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