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わかめ原漁村役場内なんでもやる課 12



『アンデルセンの森』から続く道は緩い下り坂になっている。


夜が明ける。
朝もやの中開き始めた、道の両脇の花壇に整えられた夏の花。
アスター、ベニバナ、群れる百日草。
背の高いグラジオラスに芙蓉にタチアオイ。
その陰から覗くように置かれた、ガーデンオーナメント。
双子のリスに、小鹿とウサギと小人が7人。
メルヘンなその光景は、充分あたしを癒してくれるのだけれども。
というか、アンデルセンと言えば人魚姫じゃないのかなあ。
まあ、この山の中にいきなり人魚姫が置いてあっても、それはそれでシュールな光景なのかもしれないけれど。

と、寝不足の頭で考え続けているあたしの横には道明寺がいる。
なんか、ソワソワして、手を出したくてたまらない感じで存在をアピールしている。

・・・油断してはいけない。弱っているところを見せてはいけない。
こんなの、みんな経験してる事なんですから。
それなのに、まるで病人みたいに大事にされちゃ、牧野つくしの名がすたる!
あたしは気合いを入れなおすと、触るんじゃないわよというオーラを発して、力が入らない足を踏みしめた。


・・・・

でも大体、こんなだなんて聞いてないよ。

誰を恨んでいいのか、いや、そもそも誰を恨む必要もないんだけど、この自分の足元のおぼつか無さ。
あちこち痛いし、足は力が入らないし、それから、その・・・・あー・・・えー・・・違和感が・・・。
なんか、まだ、その・・・・あ・・・あるような。
こんなの聞いてない。
死ぬほど痛いよ~!とか、大変だよ~!とか、そんなのは皆(嬉しそうに)教えてくれたけど、こんな後遺症が残るなんて誰も言ってなかったじゃないか。
道明寺が何か間違ったんじゃないかと、思わず疑いたくなるような、このガタガタの身体ったら。
今にも膝が笑いそうだ。

足元のアスファルトを睨みながら慎重に足を進めると、今朝、運転手さんが届けてくれたワンピースの、ピコレースのついた裾が後ろから吹く風にふわりと揺れる。
その向こうに、曇りひとつない革靴が目に入った。

あたしに合わせ、ゆっくりと、少し歩きにくそうに動く靴。
そこから、ふと視線を上にあげると目が合う。
気づかわしげな視線があたしを包み込み、それがなぜか、昨夜見た熱っぽい瞳の色を思い出させた。
赤面しそうだ。いや、もうしてる。


「牧野」
道明寺が呼んだ。
甘い顔して、ゆるく笑って。
何か言う気だ。
多分すごく恥ずかしい事。
あたしが、もんどり打って逃げ出したくなるくらいの恥ずかしい事。
そんな事をされたら恥辱死する、と、あたしは先手を打って早口で言った。

「昨日の事、なんか言ったらぶっ飛ばすから」
ついでにボキっと指も鳴らして。
「・・・・・わかった」
顔に昇った血が早く引きますようにと祈りながら、またメルヘンな小路を下る。
と、横を歩く道明寺があたしの注意を引くように手を動かした。
つられて仰ぎ見ると、長身をひょいと屈めてあたしの顔を覗き込んだ。





「すげぇ可愛かった」
「/////*&☆@$//////*G%△!!!!」

ボグッ
「痛てぇっ!」
「いっ・・・!!!」

ボフッ!

ダメージは思った以上に大きいようだ。
道明寺の胃のあたりに一発入れたあたしは、その反動に耐えきれずに足をふらつかせ、目の前にあった胸に突っ込んでしまった。
「ご、ごめ・・・っあ・・・」
そのまま柔らかく抱きこまれてしまった腕から、逃れようともがく。
そんなに力を入れてる風もないのに、道明寺の腕からぬけだせない。
「道明寺、は、離して。大丈夫だから」
焦って言うあたしの頭の上で、道明寺が溜め息をついた。
「・・・見てらんねぇ」
そして、ひょいとあたしのお尻の下に手をやって、そのまま持ち上げた。
「ぎゃぁぁあああぁぁぁっ!」
いきなりの身体の上昇にバランスを崩したあたしは、必死で道明寺にしがみつく。
「暴れんなよ」
ひと一人抱き上げてるっていうのに、平気な顔してスタスタ歩き出した道明寺の腕の中。
心配気に見下ろしてくる気恥かしい視線。
なななななに、この状況。
だ、だだだだだ抱・・・
あたしはしばらく固まって、口をパクパクさせて、目を泳がせて。
ぎゅうっと握りしめていたスーツの皺に気づいて、慌てて離し。


それから一気に暴れ出した。




   ***


暴れに暴れた結果、ようやく地面に降ろされ歩き始めたあたしは、再び発せられ始めた道明寺の心配オーラ(ビリビリくる)に耐えられず
「あの・・・じゃ、腕だけ貸りる・・・」
と、道明寺の腕に掴まった。
今の今まで、可愛くねぇとか意地っ張りとか、ついでにブスとかチビとか余計なことまで文句百たら並べていた道明寺も、不承不承、といった感じで頷く。
ああ、ぎくしゃくする、調子が狂う。
この隠す気のない心配っぷり。こっちが恥ずかしくなるじゃないか。


と、少し歩いたあと、あたしは今朝からずっと言おうと思ってた事があるのを思い出して、俯いたまま道明寺を呼んだ。
「道明寺、あたしさ」
道明寺がこっちを見る気配がした。

「あんたのお母さんに会って来るから」
「ババァに?」
「うん。あんたはまた、古い話だって言うかもしれないけどさ、約束は約束だもん。もう道明寺と関わりを持ちませんって、あの時自分から約束したんだもん。や、そんな事言ってて、既にこんな事になっちゃってる訳だけど・・・」
全然、関わっちゃってる訳なんだけど。
「それ破ったから謝ってくる。それから・・・」
顔が見えなくて良かったと思って、あたしは言葉を続けた。
「撤回、させてもらう。もう関わりませんって言った事。だって・・・」
顔が熱くなる。
これ以上は言わなくても悟って欲しい。
微かな希望を胸に、あたしは一旦言葉を切った。

ところが、流石は口に出さなきゃわからない男。
道明寺は
「だって?」
と続きを促してくる。
~~~~~~わ、わかんないかなあ。わかってよ。
「う・・・」
あたしは『目は口ほどに物を言う』という言葉を思い出して、念を込めて道明寺の顔をじーっと見た。
「だって・・・・」
「だって?」
道明寺も、至極真面目な顔をして見下ろしてくる。
「だって・・・しょに・・・」
「なに?」
「・・・・・う」
どうにかなんないのか、コレっ!
何よ、ひとの事鈍い鈍いとか言って、自分の方がよっぽどじゃん。
わかれ!悟れ!鈍感男!
無言で念を送っていても、目の前の男には全く通じる気配がない。
あたしは観念して息を吸い込んだ。

「すすすすす好きだから、一緒にいたいんだもん!」

もうヤケだ!と、殆んどケンカ腰で叫んだ途端に、道明寺が吹き出す。
「な・・・っ!」
騙された、と思った時には、既にあたしは広い胸の中。
力強い腕でぎゅうぎゅうと抱き締められていた。
「あ、あんたわかっててわざと・・・」
「はははは!あ~、すっげー可愛い。お前ホント可愛い。信じらんねぇ」
「バカバカバカ!せ、性格悪い!サイテー!離せ、嘘つきっ!」
暴れるあたしを、嬉しそうに笑いながら抱きしめてくる。
「『一緒にいたいんだもん』だってよ。『だもん』ってお前・・・あー、マジでヤバい。このまま天国行っちまいそう」
「勝手に逝けっ!」
呪うべきはこのガタガタの身体。
道明寺の腕の中、離せと精一杯暴れたのにあたしの身体はすぐに力尽き、大人しく抱かれるままになってしまった。


「あのな」
すると、しばらくして頭の上から笑い止んだ穏やかな声がした。
「ババァとの話はもう済んでる」
「・・・・え?」
「『もう道明寺と関わりません』とか言うやつ。撤回済みだから」
「・・・・は?ちょ・・・ちょっと、離して、一回離して」
言われた台詞に驚いたあたしは、思いきり振り仰ぎ道明寺の顔を見る。
「ウソでしょ?」
「嘘じゃねぇよ、失礼な奴だな。せっかく俺が、お前がガタガタ言わねぇように不安要素潰しといたっつーのに」
「ガタガタって・・・や、それは置いといて・・・だって、あんたのお母さんがそんな事、認める訳ないじゃん。どうしたの?何したの?脅迫?暴力?駄目だよそんなの」
「おい」
道明寺はあたしをジロリと睨んだ。
「ちゃんと話し合ったに決まってんだろ。これからの事もあるし、認めさせておかなきゃ、また前の繰り返しになるかもしんねーし」
「ど・・・どうみょうじが『はなしあい』とかいってる・・・」
「てめ、その棒読みムカつくんだよ!・・・まあ、話するまでにゴタゴタしたけどな。お陰で、ここに戻って来るまでに一カ月もかかった」
「ゴタゴタ?」
「ババァがなかなか話聞こうとしねーんだよ。周り、SPでがっちり固めて近寄らせもしねぇ。仕方ねーから」
「から?」
道明寺は、ニヤリと口端を上げた。
まるで子供みたいだ。しかも悪ガキ。
その悪ガキは、嫌な予感にごくんと息をのむあたしを目線だけで見下ろすと、何でもない事みたいに言った。
「一ヶ月間で、ババァのSP殆んど病院送りにしてやった」
やっぱ暴力じゃないかっ!

「・・・あんたをこの世に野放しにしておくのは絶対間違ってる・・・」
「何がだよ」
「あんたには、もっとふさわしい場所があるって事」
猛獣観察区とか檻の中とか。
心の中で呟いたあたしに、道明寺は不思議そうな顔をしながらも
「っつー訳で問題ねーから」
と、あっさりまとめた。
そして、褒めろと言いたげにこっちを見た。

「・・・なんか・・・裏がありそうで怖い・・・」
「疑い深いやつだな。もっと喜べよ。喜んで、抱きついてきてキスのひとつでもしろ。もう誰にもなんも言われねーんだから」
「するかっ・・・バカ」
あたしは思わず吹き出して、そして笑い出した。


なんか、不思議だ。
胸の奥から、ふつふつと何かがこみあげてくる。
すごいパワーを持った何か。

本当は、道明寺の言う事を心から信じている訳じゃない。
あのおっかない魔女の事、油断してたら後から手痛いしっぺ返しがくるのかもしれない。
前よりもっと酷い事をされて、一介の地方公務員のあたしなんて、又いいようにされて太刀打ちできずに傷つくのかもしれない。

だけど、大丈夫だって思えるのは。

例え何があったって、今度は負けないって気合い入れちゃうのは、この猪突猛進オトコの隣にいるからなんだろうか。

「道明寺」
笑ったままに彼を呼ぶ。
「あのさ」
腰に手なんか当てて、仁王立ちだ。
「あたしも負けないからね!」
形の良い眉を跳ね上げて、彼が目を丸くする。

例えこれが魔女の罠だとしても。
また同じように邪魔されたって、誰に反対されたって、どんな障害があったって。

きっと何でも出来る。
絶対、貫ける。
一緒に居たいっていうこの気持ち。
あたしはその気持ちを伝えたくて、思いきり道明寺に抱きついた。

「・・・・・!お前、不意打ちはやめろ」
「あははは」

自分で抱きついてこいって言ったくせに、道明寺が慌てている気配がする。
それがおかしくてまた笑うと、苦しいほどに抱き返された。
息が止まるほど強く。





「ね、ところで工事っていつから?高齢者対象の施設って言ってたよね。この前、ダメっぽい事言ってたのに決まったんだね。すぐ始まるの?なんならあたしから、建築課とか産業発展課の人に言っておこうか?アンタ嫌われてるし」
「嫌われてるっつーかてめーのせいだろ」
と、道明寺がこっちを軽く睨んだ。
「アレはここには建てねーよ。この前も言ったろ?ここじゃ田舎すぎて使えねーって」
「えっ?だって、『アンデルセンの森』に挨拶に行ったんでしょ?」
「あ?ああ、それはあの空き地にヘリポート造る話、しに」
「へ・・・ヘリポート?」
あたしは思わず素っ頓狂な声を出し、立ち止まった。
驚いたままに道明寺を見ると、ヤツは面白そうに吹き出した。
それに怒る余裕もなく、あたしは訳がわからなくて尋ねた。
「ヘリポートって、なんで?」
「車だと時間かかりすぎんだよ、このド田舎。その点ヘリなら30分もありゃ着くからな」

それはそうですけど。


「道明寺・・・ごめん、ちょっと意味がわかんないんだけど・・・・どういう事?」
疑問符だらけのあたしに、低い声がからかうように話し始めた。
「この前・・・・お前を連れ戻しに来たって話した時、お前すげぇ反応だったから」
「すごいって・・・まあ、うん、あの時はね」
「あー、こりゃ全然駄目だと思って」
「うん」
「まあ、迎えに来たって言われて、喜んで飛びついてくる女だとは端から思っちゃいなかったけどな。それでも、もしかしたら素直に話聞くかと思ったのにアレだろ」
何よ、アレって。
ん?と睨むと、道明寺はニヤリと笑った。
「鈍感・意固地・頑固一徹。全く話になんねー。無理矢理連れて帰ろうとも思ったけど」
「そ、そんなの駄目に決まってる!」
「だろ?だから、待ってやろうと思った。お前がまた俺の事好きだと思うまで。一緒に行くって言うまで、何度でもここに来て、時間かけて口説いて・・・・・いつか俺のものになるまで」
心の中の柔らかい所をくすぐる様なその声に、勝手に頬に血が昇った。
甘やかな視線がそれに拍車をかける。

「ありえねぇだろ?この俺が、気長に待つとか思ったんだぜ?」
「・・・あんた気が短いもんね。自分の思い通りになんなきゃ気が済まない俺様だし」
「まあな」
「誉めてないって」
「けどまあ、予想外にこうなったし、もうその必要も無いかもしんねーけど」
と、うっとりするような優しい顔をして、道明寺はあたしの両方の頬を挟んで上を向かせた。

「戻ってくるだろ?」
うわ、こんな顔するのはずるい。反則だよ。
その真っ直ぐな視線をやめて下さい。
あたしが目を逸らせないように顔を固定するのをやめて下さい。
ねだる様に聞いてくるのもやめて。
胸がドキドキする、キュンとなる。
くそ~!
黙ってたら、口が勝手にうんと返事をしてしまいそうで、あたしは目を泳がせて慌てて言った。
「そのうちねっ」
「・・・ぁあ?」
途端に凄みを帯びた視線と声に、違う意味でドキドキしながらあたしは一気に言った。

怒る。怒る。怒る。
絶対、怒るに違いないけれど。

「だっ、だって、すぐなんて無理だよ。戻るなら、引っ越ししなきゃいけないじゃん。仕事もあるし。これから秋冬って結構忙しいし、それにあたしが退職しちゃったら、誰かが『なんでもやる課』の仕事もしなきゃいけなくなるし。アレ、すっごく大変なんだよ!体力使うし、外ばっかりだし。うちの役場、今、そんな元気な人いないんだから、やっぱり来年、若い子が入って来てからかなって思うし、それに小学校の学芸会手伝う約束もしてるし、それに」
「来年・・・だあ?」
びくぅっ!

ヤバい

道明寺の視線が尖ってきている。
今にも『ふざけんな』なんて言いだしそうなその雰囲気に、あたしは必死で頭を回転させる。
何かないか。
道明寺が快く了承する理由。
・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・全然思いつかないっ!


「・・・・だっ・・・だって、待つって言ってくれたじゃん・・・」
あたしは、恐る恐る道明寺を見上げた。
「本当は、ずっと一緒に居たいんだよ?だけど、大人なんだからちゃんとしないと、周りに迷惑がかかるんだもん。だから」

あたしだって、別に道明寺に意地悪してる訳じゃない。
社会人として当然の対応をしようとしてるだけだ。
だけどなんだかすごい罪悪感。
あたしは困りきって、真っ直ぐに目を合わせられないまま、視線を上げたり下げたり。
もう一生懸命頼むしかないと、頬にある道明寺の手に自分の手を重ね、気合いで彼を見上げた。

「お願い、道明寺、ちょっとだけ待ってて。ちゃんとしたら、絶対あんたの傍に戻るから」
そうとう情けない顔になっているんだろう。
道明寺は軽く目を見開いて一歩引いた。
「おい・・・」
「お願い」
必死なあたしは、更に強く道明寺の手を握り頼んだ。
見開いた目の下、白皙の頬が微かに紅潮している。
これは怒って・・・・る?の?
わからないけど。
「お願い、道明寺」
祈るように彼を見上げて待つ事しばし。

道明寺が視線を逸らした。
「道明寺・・・?」
心配で、呼びかけたあたしをチラッと見るとまた目を逸らし、どこか遠くを見て大きなため息をついた。
「・・・・・ダメ?」
「・・・・しょーがねーなー」
「いいの?」
びっくりして思わずスーツの胸元にしがみつくと、道明寺が複雑な顔をして見下ろしてくる。
そしてぶっきら棒に言った。
「何年も会ってなかったから忘れてたけど」
「うん?」
「そう言や、ここぞ、っつー時に卑怯な手、使う女だったよな、お前って」
「なっ!なんでよ!どこがよ。なんでいきなり、そんな事言われなきゃいけないの?あたしのどこが卑怯だって言うのよ」
「うるせぇ、ボケボケした顔しやがって。腹立つ」
「あうっ!」
ビシッと人差し指であたしの額を小突いた後、道明寺はそのままポンと頭の上に手を載せた。

「・・・・・まあ、どっちみち、ずっと待つつもりだったしな」
「あ・・・ありがとう!」
あー、良かったホッとした。このまま東京に連れて行かれちゃったらどうしようかと思ってた。昔のコイツだったらそうしてたよね、問答無用で拉致だよね。道明寺も大人になったじゃん。ちゃんとあたしの話も聞いて、譲ってくれるなんて。ちょっと感動。
笑顔になって見上げたあたしに向かって、道明寺はニヤリと笑った。
「・・・・・・?」
そして悪い顔をして言った。
「ま、ヘリポートが出来りゃ毎日でも会いに来るし」
「うん」
「覚悟しろよ。人前だろうが何だろうが、うんとイチャついてやるからな。お前は俺のものだって、ここのヤツらに見せつけてやる」
「ええっ!ぜ、絶対ダメ!そんなの絶対ダメだからね!な、なによ見せつけるって」
「聞かねーよ。大体、気に喰わねーんだよ、この村のヤツら。牧野さん牧野さんって、ベタベタ懐きやがって。どんだけ大好きだよ。てめぇらのモンじゃねーっつーの。なにが『役場の牧野さん』だ。なにが『なんでもやる課』だ。なんでもやってやってんじゃねーよ。あったまくる。あんな役場ぶっ潰してやろうか」
「公的機関を潰すな!」
「それとも買収してウチの傘下に・・・」
「入るかっ!公的機関だって言ってるでしょ!アホか、あんたは」


根にもってる~~~!
不機嫌に毒づく道明寺に、思わず笑いが零れた。
せっかく今、大人になったって見直したところだったのに、全然変わってないじゃん。
高慢ちきで尊大なワガママ男と、限りなく直情な漁村の人たち。
公然とイチャつく、と言いきっているこの男もアレだけれども、村の人たちの道明寺が悪人だと言う思い込みも根深い。
大戦争勃発の予感もするけれど、果たしてどうなるのか。

あ~あ

あたしはこれから始まるだろう、騒がしい日々に思いを馳せ。
同時にちょっとだけワクワクしている自分も発見したりして。
「全く、あんたといると騒動ばっかり」
「嬉しいんだろ?」

ポンと、頭の上に大きな手が載る。
それが髪を撫でる柔らかさを感じながら、あたしはまた笑った。



   

   「最高」






             Fin





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いつもありがとうございます
コメント
とば様

 坊ちゃん!大人になって‥‥(感涙)
これなら大切なつくしちゃんを任せられます♪
でも、F3にはいーように弄ばれるんでしょうね…

11月なのに夏日です
とば様も体調を崩されませんように☆
2011/11/03(木) 23:32 | URL | muge #-[ 編集]
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2011/11/03(木) 23:59 | | #[ 編集]
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2011/11/04(金) 00:28 | | #[ 編集]
とば様

おはようございます!

待ってました!
穏やかな朝を迎えられて、それは会えない期間の司の苦しみが解放された感じでもあって、軽く切なさを伴いながらの喜びでした。

図々しいかもしれないけど、この村にヘリポートが出来て通う司と、引き継ぐ人が来て、やっと司と帰れるけど、村の人とはお別れっていう、なんかそういう続きも読みたいです。

この村で頑張るつくしちゃんがとっても可愛かったです(*^^*)

ありがとうございました!

次回作も楽しみにしています!!
2011/11/04(金) 04:36 | URL | つくつく #U6M1AWu2[ 編集]
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2011/11/04(金) 06:21 | | #[ 編集]
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2011/11/04(金) 08:15 | | #[ 編集]
mugeさま
おはようございます
昨夜、早速のコメントありがとうございました。
自分の感覚ではもう『夜中』だったので、ちょっとびっくりしました。って、10時消灯の我が家が早すぎるんですが(笑)。
坊ちゃんに感涙(ゲラゲラ)ありがとうございます!
つくしちゃんを任せてあげてください!
これからも、困らせる事ばっかりするんでしょうが(笑)。←全然大人じゃない
2011/11/04(金) 08:54 | URL | とば #-[ 編集]
すぎすぎさま
おはようございます
ありがとうございます!続きも番外編もないです(笑)。
ストック空っぽです(笑)。
Finを打って、嬉しいような淋しいような。
もともとわたしは漁村が苦手で、読む度に悲しくなってしまって、なので自分の中で都合よく書き換えるために今回漁村だったのでした。
笑って終われて嬉しいです。自己満足です(笑)。
最後まで見守って下さりありがとうございます~!
すごそうな坊ちゃん(笑)、最初からそんなにとばしてたのかよ!と、突っ込ませてくださいませ(お祭りコンビの代わりに)。

2011/11/04(金) 09:03 | URL | とば #-[ 編集]
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2011/11/04(金) 09:34 | | #[ 編集]
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2011/11/04(金) 09:38 | | #[ 編集]
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2011/11/04(金) 09:53 | | #[ 編集]
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2011/11/04(金) 10:55 | | #[ 編集]
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2011/11/04(金) 12:25 | | #[ 編集]
mkcママさま
こんにちは
初めまして、とばと申します。
いつも読んでくださっているんですか~。ありがとうございます。
最後ホントにつかつくが喋ってばっかりでした(笑)。
でも2人が喋ってるのが好きなんです~e-415
また、近いうちにお目に掛かれるように頑張りますね。
ありがとうございました。
2011/11/04(金) 14:57 | URL | とば #-[ 編集]
つくつくさま
こんにちは
お・・・おはようございます・・・?
と、言うにはすごい時間にコメントを頂いたんですが・・・暗い。
おはようございますなんですか?スゴイです!
続きのリクエストありがとうございます~。
取りあえず今は空っぽなんですが、機会があれば考えたいです~。
実は好きなんです。
牧野さんを守ろうと坊ちゃんに突っかかっていく村人が←そっちかよ!
いやでもホント、漁村とか役場とかローカルな素材、すごく書いていて楽しかったです。
わたしの生息地もたいがい田舎なので(笑)。
2011/11/04(金) 15:13 | URL | とば #-[ 編集]
ゆきねえさま
こんにちは
Finまでお付き合い、ありがとうございました。
褒めて頂きました//////こちらもありがとうございます。
なんとか終えられて、ホッとしています。
後半、風呂敷を畳むのに一生懸命で(笑)。でもすき←気にいったようです

2011/11/04(金) 15:20 | URL | とば #-[ 編集]
とこさま
こんにちは
終わりました。
最後まで読んで下さってありがとうございました。
途中、本物の『アンデルセンの森』に反応して頂いたおかげで、あの頃わあああああああっと勢いづいたものでした(笑)。
いつか、本当につかつく北海道旅行を!
頭まで雪に埋まったり!クマに追いかけられたり!荒野で迷子になったり!
       ↑
スイマセン、道外の皆さま。ウソばっかりです(笑)。
2011/11/04(金) 15:27 | URL | とば #-[ 編集]
栞さま
ええ~?
どうしてですか、すごく萌えましたよ~!
わかめ原・・・じゃない、明間原漁村牧野さんシリーズ(ゲラゲラ)。
特に『道明寺VS漁村の皆さん』。e-269メラメラメラe-269
ところで、すごいお時間使って頂いてるみたいでe-330
長文嬉しいなあと、呑気にコメント頂いていたんですけど、そんなにお時間取っていただいているとは・・・申し訳ないやらありがたいやら。
こちらこそ、本当にありがとうございました。
いえ、進行形でいつもありがとうございます。
2011/11/04(金) 15:39 | URL | とば #-[ 編集]
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2011/11/04(金) 15:42 | | #[ 編集]
miyoさま
坊ちゃんが中に入っていると(いやらしい意味ではございません)何かいろいろ大変そうですが、大丈夫でしょうか(笑)!
違う、入ってるじゃない、住み着いているでした。はあはあ。
v-315ヘリポート大当たりv-315おめでとうございます?←ヘンですね(笑)
当てられてしまいました。
ヘリポートって、アスファルトがーって敷いて、その上にHって書いといて出来上がり、じゃ、まずいんでしょうかね。それならすぐできるのに。
すいません、たくさんあたたかいお言葉を頂いて身をよじって喜んでいたんですど、『雪辱の雨の中』で、つい笑ってしまいました。
ありがとうございました。
2011/11/04(金) 15:51 | URL | とば #-[ 編集]
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2011/11/04(金) 15:57 | | #[ 編集]
チルっ子さま
こんにちは
最後までお付き合い下さってありがとうございました。
あはははは。
『道明寺から若くて仕事出来る奴連れてきたから早く東京に戻ってこい!』
って言うと、
『役場に勤めるには公務員試験に合格しなきゃダメなのっ!って言うか、連れてくんなっ!この人困ってるじゃないのよっ!』
とか怒られる(笑)。
坊っちゃんが愛情を猛烈に投げつけ、つくしちゃんは丸ごと打ち返すといういつもの構図になっております。
あ~、昨日最終話更新してからなんか気が抜けていたんですけど、ウキウキしてきました(笑)。
次はいつになるかわからないんですけど、思い切り馬鹿馬鹿しいのを書きたい←いつもだろ、と、突っ込むところです


2011/11/04(金) 16:07 | URL | とば #-[ 編集]
すけさん
しつこくさん付けですいません。
へぇぇぇぇぇっ!っと思って、思わず調べてしまいました。
すると、その課の主な仕事がスズメバチの巣の撤去だったり、道路の動物の死骸の片付けだったり、なんだか大変そうだったので心配になりました←いえ、誰をって事はないんですけど
『なんでもやる課ではありません』って、思い切り書いてあって、ちょっとプッと思いました。
わたしもつかつくのラブラブが大好きなので、頑張ります。ありがとうございます!
ちなみに、かくさんはまだ現れません!
2011/11/04(金) 16:18 | URL | とば #-[ 編集]
栞さま
あああー。わたしも携帯だったらそれくらいかかりそう~。メール苦手です、遅いです。
あの、失礼なコメントと感じた事なんて一度もないですよ~。
いつでも好意的に、明るく誉めて下さってありがたく思うばかりです。
個人宛の返信欄で失礼いたしますが、他の皆さまも。
大人の方が多いせいでしょうか、相手を不快にさせまいというお気持ちが、どのコメントからも伝わってきます。さすがです、感服です。
わたしも失礼な事を書いていないといいんですけど・・・。
あの、わたしあまり怒らないタイプなのであまりお気を使わずどうぞ。
お気持ち、充分理解いたしました。ありがとうございました。
2011/11/04(金) 16:31 | URL | とば #-[ 編集]
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2011/11/04(金) 20:02 | | #[ 編集]
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2011/11/04(金) 22:55 | | #[ 編集]
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2011/11/04(金) 22:59 | | #[ 編集]
とばさま

あああああありがとうございます!素敵なエンディングー!きゃー!
坊ちゃん、大人になりましたね(うるり)

とにかく心がじんわり温かくなって幸せです♪
今までの作品を読み返しつつ、新作をお待ちしちゃいます。本当にありがとうございました。
2011/11/04(金) 23:18 | URL | ぷぅ #-[ 編集]
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2011/11/04(金) 23:52 | | #[ 編集]
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2011/11/05(土) 01:54 | | #[ 編集]
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2011/11/05(土) 18:16 | | #[ 編集]
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2011/11/05(土) 20:43 | | #[ 編集]
完結おめでとうございます~♪
もう、更新が待ち遠しくてウズウズしていました!!

やっぱり、司クン最高ですね☆
次の作品もすっごく楽しみにしています★
2011/11/06(日) 10:58 | URL | まな #-[ 編集]
くろうささま
おはようございます
レスが遅くなり、もう前歯2本は抜けちゃったんじゃないだろうかと危惧しつつ・・・(笑)。
終わりました。ありがとうございました。
こちらこそ読んで頂いて、コメントまでいただいてありがたいです~!
褒めて頂きました//////
なんか、何カ月もわかめの事ばっかり考えていたので今ボーっとしてるんですけど、またぼちぼちやっていきますのでその時にはお願いいたします。
野獣君に宜しく~←何を
2011/11/08(火) 09:08 | URL | とば #-[ 編集]
チェリーさま
おはようございます
お陰さまで、無事終わりました。
ありがとうございました。
ゆっくりですが、次も宜しくお願いいたします。
2011/11/08(火) 09:14 | URL | とば #-[ 編集]
Alvarez さま
おはようございます
v-353きっと鰯の手開きをマスターしてると思いますv-353大爆笑
どうしよう、極めてたら。
こんな、つかつくしかないところにスイマセン。
類が説教くさくてスイマセン。
タイトル長くてスイマセン(笑)。
本当に、毎回拍手をたくさんいただいて、嬉しさと何故か『ヤバい、ヤバい』という気持ちになり・・・不思議(笑)。←気が小さいのです。
とても嬉しかったです。ありがとうございました。

2011/11/08(火) 09:24 | URL | とば #-[ 編集]
Cさま
おはようございます
検査お疲れ様でした!
そんな事になっていたとは露知らず(笑)。←あっ!笑っている!
SPさんの心配までありがとうございます(労災ですね 笑)。
面白かったと言って頂き、とても嬉しいです。
なんとなく全体を通して湿っぽい感じ(浜風?)だったので、ずっと心配だったんです。
笑って終われてよかった。
あと、公的機関を買収しないようお願いいたします(笑)!
2011/11/08(火) 09:35 | URL | とば #-[ 編集]
ぷぅさま
すすすすすすすすすげぇドモってます(笑)!
大丈夫ですか?あはははは。
坊ちゃん負けてましたね(笑)。
勝てない坊ちゃんが好きです。趣味です。
こちらこそ、本当にありがとうございました。
2011/11/08(火) 09:38 | URL | とば #-[ 編集]
ふうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ-------

終わってしまった
とばさま
毎日 更新はまだかまだかと 訪れるのを楽しみにしていた分 終わってしまったかぁーーーーー(T_T)と 寂しくなっています
改めて 司坊ちゃんが 成長したなぁーと思います
でもでも アンデルセンのベッドv-10より 最初のつくしが鍵をなおそうとして爪を怪我して 司が駆け付けたところの場面の方が 燃えますv-42 ←私って つかつくのおかげで 屈折している方が萌えるのでしょうか・・・
あー---このまま終わるなんて・・・・できるなら アンデルセンの兄ちゃん視点から(入口に監視カメラが付いてるから面白そう) とか 旅館のおばちゃん視点から とか はたまた お祭りコンビが登場するとか 類様がぶつぶつ言いに来るとか なんか番外編も 期待したいです とばさま ありがとうございました 
2011/11/08(火) 09:48 | URL | まり~ん #-[ 編集]
k**さま
おはようございます
ヒール楓さま(芸名みたい)VS毎日一人ずつSPをやっつけていく(笑)坊ちゃん。
なるほど一日ひとり、総当たり戦なのですね!
修業か!と、突っ込んでしまった事は内緒ですが(←言ってる)、わたしも想像してしまいました。
ジャンプのマンガみたいな図になりました(笑)。楽しい。
オチにOKありがとうございます!
楓さまからお言葉を頂いたように嬉しいです。
いや~、でも楓さまは怖いからなぁ・・・←あっ!
2011/11/08(火) 09:55 | URL | とば #-[ 編集]
miwさま
おはようございます
気を使って頂いてスイマセン~。
わたしが打ち込み遅いばっかりに。
くだらない事しか書いていないレスですのに、楽しみと言って頂きこちらこそです。
そうですね、今回つくしちゃん視点だったため、坊っちゃん側の様子が全然わからなかったですね~。
でも、坊っちゃんはゾンビだった間も『牧野・・・』と想い、再会した時も『牧野っv-353v-315v-353』と想い、空白の一ヶ月間も『牧野牧野牧野牧野』と想い、雨の中でも『牧野e-272』と・・・いい加減にしなさい。
坊ちゃん頑張ったみたいですね←まとまりましたか?
プライマリありがとうございます///////プライマリの意味は『最重要・最初・1番』だそうです。って、イマサラ言うな(笑)。

2011/11/08(火) 10:18 | URL | とば #-[ 編集]
りょうこりんさま
おはようございます
「わああああああ」ってなるつくしちゃん、大好きなんです~e-266
こちらこそ最後までお付き合い頂きありがとうございました。
わたしの返事は、アレです、いつもどうでもいいような事しか書いていないんですけど(褒めて頂いてありがとうございます)。皆さまからいただくコメントは、本当に励みになります。何回も読んでます。
次も(いつになるかはわかりませんが)、頑張ります~。
ありがとうございました。
2011/11/08(火) 10:30 | URL | とば #-[ 編集]
はなはなさま
こんにちは
衣装アレですか?白いアレですか?
普通でスイマセンでした(笑)。
お風邪はもう大丈夫でしょうか。毎晩のアルコール消毒の効果があると良いのですが(大喜びしました!わたしも毎晩消毒に勤しんでおります。乾杯!)。
今日は立冬ですね。
2周年企画中だったとはいえ、このテンプレートも寒々しくなって参りました。そろそろ変えなくちゃ。
ありがとうございました。
あと、お大事に。

2011/11/08(火) 10:39 | URL | とば #-[ 編集]
まなさま
こんにちは
お陰さまで、無事終わりました。
今回の坊っちゃんが割と大人しめ(でしたよね)だったので、次に頑張りたい!です!←暴走?
最後まで読んで下さりありがとうございました。
2011/11/08(火) 10:43 | URL | とば #-[ 編集]
まり~んさま
こんにちは
思わず爪が欠けたところを読み返してしまいました。
坊っちゃん・・・・////////
わたしも走って逃げて行くつくしちゃんに萌える方なんですけど、つかつくのお陰で屈折しているんでしょうか。←もともとです(笑)
今回続編&裏話へのご要望をたくさん頂いておりまして、すごくありがたく思っております~!
ぶつぶつ言いに来る類様って、爆笑しちゃったんですけどっ!
2011/11/08(火) 10:54 | URL | とば #-[ 編集]
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2016/10/03(月) 21:03 | | #[ 編集]
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