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つかつく砂吐き推進委員です。ヨロシクお願いいたします。

ハニィハント 18

アパートの中に戻ると、すでに司が着替えて戻って来ている。
きゅんとした欲求が、胸の底から上がって来たのにびっくりして、つくしは軽く笑った。
ああ・・そうだった。
好きだって、こういう事だった。
会いたいとか、顔を見たいとか、声を聞きたいとか、そばに行きたいとか。
それから・・・・・・・触れたいとか・・・・・・とてもシンプルな気持ち。
目が合っただけで幸せになって、一緒にいるだけで世界が色を変える。
そういう事だった。
再会してから今まで、避けまくってバリア張って、なるべく見ないようにしてたから忘れてた。


素直に認められた。
あたしは、この男が、好き。
ヘンな小細工なんかして、向き合うことから逃げてたから彼を傷つけて、自分も傷ついた。
気持ちを、ごまかしちゃダメなんだ。
それは道明寺から教わった事。
そして・・・・それから。
あたしたちは前を向いて歩きださなきゃダメなんだ。
これはセンパイから教わった事。
たぶん、それが一番いい方法なんだ。
「・・・・・・・・い」
「・・・・・・・・・・・・い、・・・・きの・・・・・・」

「おい!牧野!」
突然、至近距離から声がして、つくしはぼんやりしていた意識を引っ張り戻された。
焦点が合うと、すぐ目の前に整った美貌が近づいて来ていて、跳びあがった。
「わっ!どどど道明寺ッ!近い!近すぎ!」
ぎゅうぎゅうと肩を押しやりながら叫ぶと、司は
「ぼーっとして返事もしねぇからだろが」
と、腰に手を当てて、ひょいと屈んだ。
「そんで?話って何だよ。言っとくけど俺は、何も変える気はねーよ。お前がメーワクだろうが何だろうが」
「ちがう!違うよ・・・」
慌てて遮ったものの後が続かず、つくしは下を向くと
「あ~~~~~~~~~~~・・・・ま・・・・・・座ろうか」
と、ソファーを指した。

「ったく」
不機嫌に、それでも司がソファーに向かった時。

RRRRRRRRRRRRRR・・・・
  RRRRRRRRRRRR・・・・・・・

つくしの携帯が鳴った。
『コバヤシ君』の表示に出ようかどうしようか迷ったが、殆んど同時に司の携帯も鳴りだした。
「・・・・チッ・・・あ?西田?・・・・・・ああ?・・・ああ、居る」
話し始めた司を見て、つくしも電話に出る。
「もしもし?コバヤシ君、どーした?」
『牧野おおぉぉぉぉっ!』
「へ?」
向こう側からは感極まったコバヤシ君の叫び声が聞こえる。
「ど、どうしたの?」
『牧野!聞いた!全部聞いたよ道明寺さんとの事!俺・・・・・俺さぁ・・・・・・・ちくしょう・・・・・・・・・ごめんなぁ・・・・』
「ちょっ・・何言ってるかちょっとわかんないんだけど。コバヤシ君?」
『お前、全然そんなの見せないから、俺、何にも気づかなくてさぁ・・・あの西田さんって人に聞くまで知らなくてさぁ・・・』

出たなッ!
西田っ!

「コバヤシ君?ちょっと待って落ち着いて?西田さんが何だって?」
『いいんだ。もういいよ、牧野。何も言うな。俺の事なんか気にしないで、道明寺さんと幸せになれよ!なっ?本当、ゴメンな、ゴメンな。じゃあな!』
プツッ
「もしもし?ちょっと?コバヤシ君?コバヤシ君?」
ツー・・・・・・・・・・
いくら呼んでも切れた電波は復活せず・・・・・・
つくしはプルプル震えると、司の方をギリ・・・と睨んだ。
西田とまだ電話中の司は、何を話しているのか、ニヤリと意地悪っぽくこちらを見る。
その性格の悪さが滲み出た顔に、電話をよこせと身振りで言って、つくしは西田と繋がった回線を手に入れた。

「もしもしっ!牧野ですけどっ!」
『お疲れ様です。どうしましたか、興奮されているようですが』
あんたが興奮させてんだよッ!
叫び出したい気持ちをぐっと抑えて
「今、同僚のコバヤシから電話がありましたけど」
『そうですか』
「いったい彼に、何を言ってくれちゃったんでしょうか?」
『いえ、特に』
平坦な声が、淀みなく伝わってくる。
『御報告するようなことは何も・・・・・・』
「ウソだっ!絶対ウソだっ!コバヤシ君に、なんかヘンな事言ったんでしょっ!道明寺とあたしが、昔ムリヤリ引き裂かれた恋人同士だとか、道明寺が頑張って頑張って、やっとあたしの事、迎えに来たんだとかそんなウソばっかり!」
「・・・・・・・ウソじゃねっつの」
ボソリと、後ろで司が言ったがつくしの耳には届かない。
『とんでもない』とか『何の事だか』と返す西田に、キレたつくしは
「バカバカバカバカ!陰謀秘書!財閥のイヌ!能面、鉄仮面!坊ちゃん大好きオヤジ!」
子供みたいに悪口を言いまくった。
後ろで司がぶっと吹き出し、
「すっげ!西田にんなこと言うヤツ初めて見た!」
と、ゲラゲラ笑いだした。
「笑ってんじゃねーっ!!」
司に向かって八つ当たりで怒鳴り散らすと、電話の向こうで西田がわざとらしく溜め息をつき
『それでは私はこれで』
と、プツンと電話を切った。
「う~~~~~~~、くっそ~~~~~!切られたーっ!!」
「はははははっ、やめとけ。勝てねぇよ、西田には。なんたって海さん山さんだかんな」
「海千山千でしょうがっ!勝手にメルヘンっぽくしてんじゃないっ!」


「あ~もうヤダ、どっと疲れた」
と、つくしがソファーに沈みこむ。
司がそれを見て笑いながら
「何か飲むか。騒ぎ散らしてノド乾いたろ?」
と、言う。
こっくり頷いてから
「あんたできんの?飲み物の準備なんて。冷蔵庫、触った事ある?」
心配になって声をかけると、冷蔵庫のドアらしき音がバンと聞こえ、
「バカにすんな」
と、司が両手に小さいグラスを持って現れた。
受け取って見ると、透明な液体が満たされていて。
「ミネラルウォーター?」
聞くと司は、ただ笑って自分のグラスを空ける。
どうせ水ならもっといっぱい欲しかった。と思いながら、つくしも一気に全部飲みこんで
「~~~~~~~~っ!のっ・・・!!」
「はははははっ!引っかかった」
「のど~~~~~~っ!!!」
喉を押さえて目を白黒させるつくしを指さして、司が大笑いする。
「のどっ!あつっ!あついあついあつい焼ける~~~!!カーッて!カーッて~!!ちょっと、何よッ!これっ!」
「ウォッカ。-20度で冷やすと旨い」
「ウマイじゃない!何いきなり呑ましてんのよッ!」

「だって2人きりだぜ?」

急に、司が笑い止む。
ピクッと反応して見ると、薄く笑った唇はやけに艶めいて。
視線に、熱がこもっているような気がする・・・・。
そんで何か。い、色気みたいなヘンなのも出てる気がする・・・・。
「好きな女と2人きりになったら、普通、呑ませて口説くだろ?」
「し、しない、普通しない。誰もしない。するわけない・・・あっ」
強いアルコールと司のせいで、一気にボーっと熱くなった頬を大きな手で挟み込まれて、目を見開いて司を見る。
「すっげぇ真っ赤。真っ赤でウルウル」
薄く笑った唇から、歌うように言葉が紡ぎだされる。
「・・・・・・・な・に・・・や・・・やだやだ・・・・」
「カオ、真っ赤。目はウルウルでおっこちそー。あ~、酔っぱらった牧野はカワイイな~」
と、ふざけた調子で上を向かせて、ちゅ、ちゅ、っと雨のようにキスを落としていく。
「ちょっ!コラ、やめっ!酔っぱらいはあんただっつーのっ!っつか触わんなっ!舐めんなっ!
真面目な話があるって言ったでしょっ!」
「るせぇよ。どーせお前の話なんて、もうつきまとうなとか早くNY帰れとか、そんなのに決まってんだよ。んなの大人しく」
「違うよ!あんたが好きだって言おうとしてんじゃん!」
「聞いてられっか。言っただろ、お前の都合なんて聞か・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・今、なんて言った?」

「あたしは、あんたが、好き、って言った」

ゆっくりと、ゆっくりと。
司の目が見開かれていく。
呆然と。
ただ呆然とつくしを見るその目が。
まるでキレイな宝石みたいで、見ていたら吸い込まれそうな気になった。

「道明寺?」
軽く手に触れると、大きい身体は電流を流されたみたいにビクッと震え、ぎこちなくつくしの方を向く。
「あのさ、まだ、話さなきゃいけない事があるの。あたしは、あんたが好き。多分、ずっと・・・・高校の時からずっと好きなんだと思う。別れてから、気持ち、封じ込めて、忘れようとして、頑張ったけどダメだった。もう一度会ったら、あっという間に元に戻っちゃった」
真っ黒な瞳に映る自分に話しかけるように、ゆっくりと声に出していく。
瞳の中の小さな自分は、まるで泣いているように見えた。

「だけど」
指先から伝わるぬくもりが泣きたいくらい気持ちよかった。

「あたしは、あんたと一緒にいられない」
ビクリ、と。
大きい身体が揺れる。

不思議なくらい、心は静かだった。
決められた終点に、決められた道順で進んで行くみたいに、つくしは言葉を繋いでいった。
「あんたと生きていく事はできない」
弓なりに跳ね上がった眉毛が、次にひそめられる。
眉間に難しいシワを伴って。
「やっぱり、あんたとあたしじゃ住んでる世界が違うんだよ」
「ババァは認めてる!」
破裂音のように叩きつけられた言葉に、一瞬つくしは虚を突かれて視線を伏せ。
それから顔を上げると話し続けた。
「あんたのお母さんが問題なんじゃないよ。あたしの・・・・・気持ちの問題。あたしは・・・・・・あたしはさ、自分が他の人に劣ってるとか、そういう風に思ってる訳じゃない。そりゃあ、育ちがいいか悪いかって聞かれたらいいとは言えないし、お金持ちか貧乏人かって聞かれたら間違いなく貧乏人の方に入っちゃうけど」
自分で言いながら思わず小さく笑いが漏れる。
「でも、毎日一生懸命働いて、ちゃんと自分を食べさせて、悪い事もしないで、ちゃんと生きてる。一人で立ってる。あたしはそういう自分が好きだし、誇りにも思ってる」
視線を上げて司の目を覗き込む。
どうか気持ちが伝わりますように、と、願って見上げた。
「あんたのそばで生きていけたら、すごく幸せだと思う。あんたは、あたしが傷つかないように精一杯、守ってくれると思うよ?だけどね、いつか・・・・・やっぱり庶民生まれだからダメなんだとか、もっといい家に生まれてたらとか・・・・・・自信なくして、自分を卑下して、嫌いになって・・・・・・・・そんな風になるんじゃないかと思うんだ。・・・・・・・・・・それに、あんただって、いつか・・・・失敗したって、やっぱりちゃんとした家のお嬢様を選んでおけば良かったって、後悔するかもしれないよ?そんな風になったら、やっぱり悲しいし、ちょっと、耐えられないかなぁ・・って」
「なに言ってっか全然わかんねぇ」
「道明寺?」
「お前の言ってる事が、さっぱりわかんねぇっつってんだよ。今、俺の事が好きだって言ったじゃねぇか。それが何でいきなり、そんな話になってんだよ」
「うん・・ごめん、勝手なこと言ってごめんね。・・・・・・・でもね」
つくしは一旦言葉を切ると、声が震えないようにありったけの力をふり絞って言った。


「もう、決めたの」
そして目を伏せた。
















「決めたから何だっつーんだよ」


「え?」
意表を突かれたつくしが顔を上げると、司がギリギリこちらを睨み、唸るように言った。
「お前が決めたっつーんなら、こっちだってとっくに決めてんだよ!住む世界が違うだ?ふざけんな!今更そんなゴタク聞かねぇ、バカ女が!」
「ちょっ・・・今更って!何年も経って大人になったから、考えるようになったんじゃん!もう、高校の時みたいに好きだって気持ちだけで突っ走るなんて事、出来ないんだから!」
「うるせぇ!ゴタゴタ言ってんじゃねぇっ!あああぁぁぁああぁぁ、ムカつく!てめぇはいっつもそーだ!俺をサイコーに嬉しがらせといて、いい気にさせといて、その後で崖から突き落としてくれんだよ!しかも何だ『もう決めたの』だ?ヒトのトラウマになってる台詞、わざと使いやがって、本当、根性曲がりのクソ女だな、てめぇは」
「な、なに言って・・・知らないよ、そんな、ト、トラウマなんて、そんなこと言われたって」
「そーだ、俺を地獄に落としといて気づかねーってのも、お前の得意ワザだよな」
「ちょっと、違うでしょ!今、そーゆー話してんじゃないでしょ!」
なんとなく分が悪くなってきたように感じたつくしは、何とか話を元に戻そうと慌てて言う。
ところが激昂した司は全く耳を貸さず、
「うるせぇっ!お前はもう喋んなっ!」
と怒鳴ると、グイッとつくしを抱き上げた。

「やあああっ!何すんのよっ!」
ウエストの位置で、がっちりホールドされたつくしが、離せっ!と司の肩を押し、足をバタつかせる。
が、万力のように締めつける腕は離れず、バンッ、とドアを蹴り開けた司にベッドにドサッと落っことされた。
「痛った・・・ぐぇ・・おもっ!重いっ!」
そのまま上に、のし掛かって来た司に、身動きが取れなくなったつくしは、唇を引き結んで30センチ上方の司の顔を見上げ、皮肉げに口の端を吊り上げた司は、まるで舌なめずりでもするように、ゆっくりと言った。
「お前の話は聞いた。お前は、俺が好きなんだよな。そんで、俺のそばで生きていけたら幸せなんだろ?」
「そ、そう、言ったけど続きが・・」
「知らねー」
「なっ・・!」
言い切った司はそのまま顔を傾け、何か言おうとしたつくしの口を塞いだ。
「・・・・・う・・・・・・・・・・・んっ・・・・!」

じたじたと、暴れ出そうとする小さい身体を巧みに拘束しながら何度もキスを繰り返す。
唇を辿る優しい動きに、抵抗する気持ちが溶けてなくなって、つくしからくったりと力が抜けていく。
昨日、咬み切られた傷を、あたたかい舌がじわりと這った時には、ゾクリとして長く長く吐息が漏れた。

ダメなのに。ダメだって決めたのに。
どうしてこの男のキスは、こんなに気持ちがいいんだろう。

強いアルコールを飲んだ時みたいに、カッとなって白く霞んでいく頭の中では、もう思考も形にならず、ただ与えられる優しい感触に身を任せる。
もっと、くっつきたくなって、首に手を掛けたつくしを、僅かに唇を離した司が
「抵抗、しねーのかよ」
と、至近距離から見つめる。
つくしは首に手を掛けたまま視線を左右に揺らし、
「・・・・・・抵抗、できないよ・・・・」
もぞもぞと身体の下に潜り込んでから司を引き寄せ、のど元に小さくちゅ、っと吸いついた。
「だって、好きなんだもん」

それを聞いた瞬間、司はガバッと身を起こし、自分の肩からつくしの両手を引き剥がす。
そのまま、彼女の頭の横に細い手首を縫いとめ、顔を歪めたかと思うと
「・・・くしょう・・・・・・」
と、掠れた声で囁いた。
その顔を見た瞬間、つくしの中でもプチンと何かが弾け、もう一度司を引き寄せると、さっきよりも強く、ノドの窪みにキスをした。
「煽ってんじゃねぇよ」
司は、くそっ・・・と苦しげに呻くと
「思い知らせてやる」
そのまま小さい身体に覆い被さった。




「牧野・・・・・・・・牧野・・・・・・」
「・・・・・・・ん・・・・・・・・・・」
絶え間なく落とされる、自分を呼ぶ吐息混じりの低い声に。
愛の言葉を伴って、身体中を辿る熱い指先に身を焼かれながら、それがずっと待ち望んでいた事のように感じていた。
シャツのボタンが全部外されて、その白い布がゆっくりと剥がされた時も、司が灯りの下にさらされた肌にそっと触れて息をのんだ時も、そのまま鎖骨に唇が落とされた時も、恥ずかしさなんてなくて。
ただ、あたたかくて、優しくて、嬉しくて。
物凄いスピードでドクドクなる心臓のリズムさえも、全部愛おしかった。

「酒・・・呑ませなきゃ良かったな・・・・」
「・・・・・・ん・・・んっ・・・・な・・に・・・・?」
「酔った勢いにされたら困る」
思わずクスクス笑い声を漏らすと
「余裕じゃん」
耳元で低い声が囁き、そのまま耳の後ろの柔らかい皮膚にキュッ・・・と痛みが落とされた。
「・・・・・・あ・・」
思わず身じろぐと、司が唇を塞ぐ。
漏れる吐息さえも飲みこんでしまいたいとでも言うように。

何度目かわからないキスに、優しく舌を当てて応えていたつくしが、また小さく笑い出す。
「笑うな」
最後に強く吸ってから唇を離した司の目は、完全に困惑していた。
「牧野これ外れねぇ」
背中にまわした両手が、不器用にレースの波を探る。
「ぷっ・・・・ぷぷっ・・・・・」
「笑うな!初めてなんだから仕方ねーだろっ!」
「は?初めて?・・・あんた」
「それはいいから、外しかた教えろって早く」
「クッてやって、ピッてやるの」
「・・・・・わかんねぇよ!・・・・・・くそっ!」
「あ!やだ、ちょっと待って!」

ブチッ

「取れた」
「取れたじゃない!壊したんでしょーが!あ~あ、どうすんのよ、帰り」
無事?外されたブラを両手から抜かれながら呆れて言ってやると、力任せにホックを引きちぎった短気な男は
「安心しろよ」
と、上の空で言った。
初めて見る肌が、色が、質量が視線を捉えて離さない。
「もう・・・・帰さねぇよ」

ドクッ・・・・

心臓だか、それとも、自分の中の猛りだかわからないが。
確かに鳴った音を聞いた。

嵐が、訪れる。
理性を飛ばした頭が、本能のままの激情で愛を注ぎ、必死に受け止める小さな身体を巻き込んでいく。
「・・・・・う・・・・・・・・・ぁ・・・・・」
触れ合う肌のアツさが、どちらのものかわからない震えが、もっと傍に行きたくて必死で抱きしめる腕の力が、その時へと追いたてる。
音をあげたのはつくしが先だった。
「・・・みょうじ・・・・道明寺・・・・」
「・・・・・・・なに」
白いふくらみを口に収めたまま、目線だけ上げた男の瞳は、まるで熱病患者のようだ。
「・・・・・・・がい・・・・・おねが・・・・い」
「牧野?」
「・・・・・・・・・早く・・・して」
その口元を辿りながら、司は切羽詰まった表情とは裏腹に
「気合い入ってんじゃん」
と、軽口をたたき
「だって・・・」
殆んど泣き声になりそうな甘い喘ぎと
「だって・・・・早く・・・・しないと・・・・心臓が、もたない・・・」
潤んだ瞳に、自分の心臓こそが引っこ抜かれた。
「くそっ・・・どこまで煽ってんだよ」
男の瞳に熱が籠もる。
切なげに吐息を漏らす唇にもう一度強くキスすると、柔らかくほぐれた身体を抱きしめ
「・・・・・・・・・・・行くぞ」

そしてその中に溺れていった。



                     19へ


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コメント
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2010/04/02(金) 04:11 | | #[ 編集]
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2010/04/02(金) 04:21 | | #[ 編集]
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2010/04/02(金) 06:27 | | #[ 編集]
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2010/04/02(金) 06:55 | | #[ 編集]
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2010/04/02(金) 10:52 | | #[ 編集]
これから~
    こんにちは!!

 つくしの話に問答無用の司。

e-415合体e-415後のつくしは、考えを変える?

甘い時間の後も甘く迎えられる気がしないのは
この2人だからなのか、わたしがドタバタを期待してるからなのか・・・e-455

つくしの海に溺れた司は、勇気リンリン元気いっぱい!!
つくしは、グッタリ?・・・

お祭りコンビは、この事実を知ったらパーティー開いたりしてe-343

e-267チェリー・鉄パン卒業おめでとう!!e-267なんてね。プククク…

     では、また・・・e-463
2010/04/02(金) 13:13 | URL | magenta #-[ 編集]
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2010/04/02(金) 14:29 | | #[ 編集]
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2010/04/02(金) 14:49 | | #[ 編集]
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2010/04/02(金) 15:27 | | #[ 編集]
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2010/04/02(金) 21:04 | | #[ 編集]
待ってましたわ♪
いきなり予想を裏切って?の格調高い大好き微Rv-10
やっぱり愛し合う者同士は、とりあえず1回は結ばれておきませんとね~v-22

この年までチェリーな司に惑星外生物の匂いを感じつつ、素晴らしい大人の童話にカンパイって感じです。
翌朝の二人が楽しみ~~
再びのRでも、ドタバタでも、つくし得意の脱出でもv-238

こちらの更新が何より楽しみな毎日ですv-10
2010/04/02(金) 22:19 | URL | 紫紺 #v9aI.q/w[ 編集]
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2010/04/02(金) 23:24 | | #[ 編集]
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2010/04/03(土) 13:23 | | #[ 編集]
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2010/04/05(月) 11:24 | | #[ 編集]
ayuさま
おはようございます~。
早々にコメ、頂いておりましたのに遅くなって申し訳ありません~。
坊ちゃん、やっちゃいましたね~(どっちの意味で~?ってオヤジかよv-26)。
なんか、自分で書いておきながら、ブラ取れない坊ちゃんに『もっとスムーズに!』と指導を入れたくなってしまいました。
東の角部屋で寸止めだった時に、彼が難なくぷちんってホックはずしてた事はどうぞお忘れください(笑)。
どうも、ありがとうございました。


2010/04/06(火) 09:01 | URL | とば #-[ 編集]
柚葉さま
こんにちは。
はい、長かったですね~18ですもんね~(笑)。
まだ終わらなくって申し訳ないんですがe-444
坊ちゃんも、いつかは幸せになる予定ですので長い目で見てやってくれれば・・・。
早々にコメント頂いておりましたのに遅くなりスイマセンe-263
入園入学入職。
な~んにもないんですけど、なんだか4月ってザワザワするんですね~。
ではでは。
2010/04/06(火) 12:51 | URL | とば #-[ 編集]
6:27さま
こんにちは。
あははは。
ウォッカは無味無臭だそうです(笑)。ノドは焼けるけど(笑)。
だからつくしちゃんが気付かなくても仕方ないんです(笑)。
毎日5行ずつ更新って笑ってしまいましたe-455
やりたくなるじゃありませんか。

   ガサッ
   「・・・・・・・・・ぎ・・・・・・ゃ・・・・」

   「牧野おぉぉっ!」
   「ヒイイィィィィィッ!」
                         <つづく>

ちなみに、たぶん次回更新のとこに入る5行なんですけど…
やっぱダメみたいですね(笑)。
     
2010/04/06(火) 13:01 | URL | とば #-[ 編集]
ぐりぃぜさま
こんにちは
こちらこそ、今年度も宜しくお願いいたしますv-344
坊ちゃん大好きオヤジ、怒ってますよ~。
静かに怒ってますよ~(笑)。
私はあの悪態の中では財閥のイヌ!が好きです(笑)。v-286
つつつつつくしちゃん、なんと失礼な事を~~~!←お前がな。
続き待って頂いてありがとうございます!
今週ちょっと忙しくて、あさって位になっちゃいそうなので、そんなに、あの、気にせずにどうぞ・・・。←?
またヨロシクお願いいたします~~。
2010/04/06(火) 13:12 | URL | とば #-[ 編集]
いろはさま
こんにちは
ほんと、大丈夫だったんでしょうかね。
「牧野これ外れねぇ」
に続き
「牧野なんか入んねぇ」
とかもちらっと考えちゃったんですけ…ぎゃっ
v-217e-296e-268e-473v-282
    不適切な表現がありました事をお詫び申し上げます

え~、え~っと、はい。
お互いの気持ちがある意味通じたところで。
も少しゴタゴタしますが、またヨロシクお願いいたしますv-344
2010/04/06(火) 13:26 | URL | とば #-[ 編集]
magentaさま
お祭りコンビ、ドアの陰で待機してたりして(笑)。
コップ持って(笑)。
こんにちは。
キラキラしてます(笑)e-267卒業おめでとう!e-267ゲラゲラ!
惜しいっ!もう4月で入学シーズンでした!
今日から新学期です。あ~!やっと小学生、学校行った~~~~(笑)!
これで少し話が進められそうです。
またヨロシクお願いいたしますe-420
2010/04/06(火) 13:42 | URL | とば #-[ 編集]
みかんさま
こんにちは
ラブモード継続へのお誘いありがとうございます!
いひひ。

まきのはめをさました!

  たたかう
  ぼうぎょ
  呪文
  にげる
  ラブラブ       ←

いひひ。
ホントはラブラブ希望なんですよ私だって(笑)!←ウソくさっ
いつも嬉しくなるコメントありがとうございますv-344
ではでは。

  
2010/04/06(火) 13:53 | URL | とば #-[ 編集]
又蔵さま
こんにちは~
本当だ(笑)。坊ちゃん、自分で仕掛けたくせに、後半全く余裕なしですね!
経験値が足りないんですよ~(笑)!
好きな女触ってて、余裕なんかあるわけねぇって、ウチの坊ちゃん開き直りそうですが。
そうですね(笑)。
余裕なしの坊ちゃん萌えe-272
いっそブルブル震えてほしい…←少数意見(笑)
デビ・フリル・西田へのお言葉もありがとうございます←多分勘違い
また忘れたころに出てくるので(いい読みです!)ヨロシクお願いいたしますe-420

2010/04/06(火) 14:05 | URL | とば #-[ 編集]
Rain_gilr3 さま
こんにちは
初めまして・・・ではないかもです。
以前拍手コメで、とっても嬉しくなるようなお言葉をいただいた記憶がv-344
重ねてありがとうございますv-344
こっちのコメント投稿って、すごく勇気がいるんですよね~わかります~!
それなのにありがとうございます。うーれーしーいー!
これからもどうぞヨロシクお願いいたしますe-415
2010/04/06(火) 14:14 | URL | とば #-[ 編集]
煌々さま
こんにちは
取りあえず酒のまして酔わせる坊ちゃん(笑)。
誉めていただきましたv-344
坊ちゃん昔、お祭りコンビにブラの外し方習ってたんですけどね。
そんな昔の事なんて覚えてるわけない(笑)。←という事に(笑)
私もいい年して頭の中は乙女なのでv-17つかつくはお互い、相手しか知らないのがいいなと思う訳です。
大丈夫!リアリティなくても!だって妄想だもん!←魔法の呪文
たくさんのあたたかいお言葉をありがとうございました。
またヨロシクお願いいたしますe-420

2010/04/06(火) 14:30 | URL | とば #-[ 編集]
紫紺さま
お待たせしました(笑)?
こんにちは
ヌルすぎる様子に『Rじゃなくて全然大丈夫ですよ~』のたくさんの声をいただきました。
・・・・・・・ですよね(笑)。
私も、書きながら萌えるというよりは
『司がんばれ~』と、心配な気持ちになってしまいました。
オカシイな・・・(笑)。
惑星外生物でなぜかサイヤ人を思い出しちゃうし。
変身(?)すると、髪が金髪&総立ちになるんじゃなくて、坊ちゃんみたいにクルクルになるの。
・・・・・・・・・・・・・くだらないこと言ってスイマセンでした。
2010/04/06(火) 14:43 | URL | とば #-[ 編集]
pikaさま
こんにちは~
はははは!何度もつくしに言ってくれてたんですか!
あれ~スイマセン。なんか伝わってなかったみたいですe-350ゲラゲラ
野獣の司はいいですよね~e-266
この勢いのまま行ってほしいんですが、ウチの坊ちゃんぐぁ~ってきても、何かあるとすぐシュンとなっちゃう花火野郎なので心配です。
(笑)またヨロシクお願いいたします。
2010/04/06(火) 15:00 | URL | とば #-[ 編集]
yanoeさま
こんにちは
お忙しい中ありがとうございます。
やっぱり、つかつくが萌えますよね?ふふふ。
では怒涛の勢いで連載中のyanoeさまのお話も、ぜひつかつく方向で…←圧力
連載、頑張ってくださいね。
楽しみにしていますv-344←再度、圧力(笑)
2010/04/06(火) 15:06 | URL | とば #-[ 編集]
usausaさま
こんにちは
コバヤシ君が邪魔だったんですね(笑)?
ご安心ください!もう出てきません(笑)!
坊ちゃんへのキラキラv-353した激励も(祈り?)ありがとうございます(笑)!
坊ちゃんかなり拙い&テンパりでしたので、さあ…上手く出来ましたかどうか…遠い目
今日もありがとうございましたe-266
2010/04/06(火) 15:14 | URL | とば #-[ 編集]
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